うつ病

うつ病

うつ病は人口の7~10%がかかるといわれています。女性の発症率は男性の1.7倍ほどで、思春期から老年期まで幅広い年齢層でみられます。症状としては、気分が落ち込み、やる気が起きず、集中力が落ちたりします。夜眠れない、食欲がない、頭痛や吐き気、胃の痛み、動悸がするなどの体の症状も多く見られます。また自分を必要以上に責める気持ちが強まり、死にたいとまで思ってしまうこともあります。そういう気持ちになることがうつ病の症状なのです。

うつ病はまじめで几帳面な性格の人がかかりやすいと思われています。

たしかにこのような性格の人はうつ病にかかりやすい傾向があるようです。しかしうつ病にはさまざまなタイプがあり、それぞれの人のものごとに対する考え方や周囲の環境、日常生活で感じたストレスなどが複雑にからみあって引き起こされます。

親しい人との死別や離婚、あるいは病気になるなどといった悲しい、苦しい出来事がストレスがなり、うつ病になることがあります。あるいはまた昇進や結婚、転居、こどもの独立など喜ばしいはずの人生の転機なのに、急激な変化についていけず、うつ病になることもあります。

治療法は、大きくわけて、休養、薬物療法、カウンセリングの3種類があります。

単独あるいは組み合わせて行ないます。仕事や学校を休むのが必要な人もいますし、反対に休まない方がいい人もいます。薬を使わず自力で治りたいと考える人もいます。ただ自力で直したいときであっても、自力だけでよくしたいと考えるよりは、心を開いて他人のアドバイスも受け入れられる方が早く治る傾向があります。

カウンセリングの一つに認知行動療法があります。どんな人であってもその人特有の物の見方・感じ方があり、そのせいでよけいにつらくなることがあるようです。このようなときにたとえ少しでも見える世界を変更していくことによって、心境の変化がおこりやすくなります。

薬物療法をおこなうとき、薬の種類は豊富にありますので、自分に合う薬を必要最小限だけのむことが効果的です。うつ病の薬は脳内にある生理活性物質の減少を止めることが共通です。ただその止め方に種々のタイプがあるわけです。副作用も共通の傾向があり、便秘、吐き気やおう吐、のどの渇き、倦怠感、眠気、頭痛、性欲減退などです。

子どものうつ病

近年、子どものうつ病が注目されてきています。以前は、子どもに成人と同様の基準で診断できるようなうつ病は存在しないと考えられていましたが、1970年代後半から、子どもにおいても大人の診断基準を満たすうつ病が存在することが明らかとなりました。

元気がなくなったり、食欲が落ちることがあります。抑うつ状態になると、本人の努力とは別に朝起きられなくなったり、集中力が落ちたりします。

身体症状の訴えがほとんどで、なかなか抑うつ状態に気づきにくいこともあります。お子さんが、怠けているわけでも、努力が足りないわけでもありませんが、成績が下がることがあります。

大人のうつ病とは以下の点で違うことがあります。

 
 ・抑うつ気分の代わりにしばしばいらいらが中心の症状となることがあります。
 ・大人と異なり周囲のことに無関心にならず、ささいなことに反応しやすく敏感になることが
  あります。

 
他にもこんなことが見られることがあります。

 
 ・やろうとしたことが思い通りにできない
 ・楽しみにしていることがない
 ・居場所がないような気がしてそこにいたくない
 ・いつも退屈な気がする
 ・不登校、引きこもりがちだ
 ・何をするにも自信が持てない
 ・嫌なことをされても黙っていることが多い

 
うつに悩むのは大人だけではありません。子どものうつにも気づいてあげてください。18歳までのうつ病の累積頻度は20%といわれ、5人に1人の子どもがうつ病を経験すると推定されます。

治療法は、大きくわけて、休養、薬物療法※、カウンセリングの3種類があります。単独あるいは組み合わせて行ないます。
※現在、国内では子供のうつ病に対して適応を持っている薬物はありません。

引用資料
・うつ病治療ガイドライン第2版 監修 日本うつ病学会 医学書院 (一部改変)
・北海道大学大学院医学研究院児童思春期精神医学分野 ホームページ
・平成22年度成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業「子どもの心の診療に関する診療体制確保、専門的人
 材育成に関する研究」(研究代表者:奥山 眞紀子)分担研究「子どもの感情障害の診断および自殺企
 図・せん妄などの危機介入の標準化に関する研究」(研究分担者:齊藤卓弥)報告書パンフレット(一部
 改変)

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